配信ライブで聴いてから、なんだか猛烈にこの曲について語りたくなってしまったので記事にします。
1997年4月28日発売のシングル「ONE」のカップリング曲、「着地点」。
あ、ベスト盤にも収録されてたのか。
私なりの解釈では、泥沼の喧嘩別れで相手との関係が終わり、冷静になってきたら今度は孤独感と自問自答の渦に陥いる…みたいな、やるせない歌。
個人的に(フィクションとして楽しむ分には)こういう不穏なのが好きなので、リリース当時も結構ドハマリした記憶があります。
聴けば聴くほど歌詞がすごい。
あまり直接的な表現はないのに、なんだか状況が見えるし、お腹のあたりが重くなるくらい、気持ちがわかる。
ふたりどっちが本当正しいんだろう 引き際はそしてどこだったろう
歌い出しからこれ。
今更こんなことを考えてももう遅いのに。
お互い自分の正しさを譲らず、相当傷つけあったんじゃないかと思われます。
無責任なフレーズが欲しいんだろう それを責めれば楽なんだろう 剃り残した髭のような 手触りを君は求めた
うーわーー!!ってなるのがここ。
争いごとってそうなりがちだよね…。
もとの論点からずれて、いかに相手の非を突くか、みたいな方向に行っちゃって。
そしてそれを「剃り残した髭のような手触り」と表現する秀逸さ。
ザリっとね…。
このザリっとした感触さえ得られれば、「ほらだからアンタはこういうところが酷い!」と責められる。
君と僕ではどっちが悪いんだろう 君と僕ではどっちが痛いんだろう
今更こんなことを考えてももう遅いのに(2回め)。
それでも考えてしまう。どっちが悪かったのだろうか、どっちが痛い思いをしたのだろうか、と。
今まで僕が君にしたことを 君はどんなふうに思うんだろう 白と黒で固められた ストロボみたいな恋だったかい
2番になると、少し自省する気持ちも出てきたのかな。
「白と黒で固められた ストロボみたいな恋」がどんなものか、パッとイメージできないけれど。
白と黒…
白か黒か。
0か100か。
勝ちか負けか。
歌詞の主人公は、そういう二極思考の傾向があったり…?
だとしたら、別れた相手はそれがつらかったのかもしれない。
君と僕ではどっちが苦しいんだろう 君と僕ではどっちが痛いんだろう
1番のサビでは「悪いんだろう」だった部分が、「苦しいんだろう」になってるんですよね。
どっちが正しいか悪いか、って考えだったのが、苦しさの方に意識が向くようになったのか。
手を離れた紙飛行機が落ちるまでの時間さ 綺麗な着地なんて期待は無かったさ ほんの少しの満足を過ぎて突然寂しくなる
意味を考えれば考えるほど、その秀逸さに唸るのがこの大サビ。
自分の正しさを押し通すことを、紙飛行機に例えたのだと私は解釈しています。
こっちの言い分が正しいと相手に認めさせたとき。
それは紙飛行機が飛ぶ瞬間のように、気分の良いものだったかも知れない。
でも紙飛行機は、それほど長く飛ぶものでもないし、綺麗に着陸するものでもない。
わかっていたはずだけれど。
紙飛行機が短い滑空を終え、墜落するように、ふたりの関係は壊れ散る。
そして、「突然寂しくなる」。
いやもうだから今更気づいても遅いんだってば(泣)。
ラスサビの「君と僕ではどっちが〜」のリピートが、悶々と繰り返される自問自答みたいで切ないです。
ああ、しかし、この不穏さが良い。
そういえばシングル表題作にして2曲め収録の「ONE」もまた、「あんなに好きだった君なのに」のフレーズが何度も出てくる、こじれた感じの別れの曲でしたね…。
3曲めの「こんなふうに」は逆に爽やかさと幸せに満ちた曲で、なかなかギャップが凄いんです。



コメント